DAT DECK SONY DTC-1500ES
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90年秋にデビューしたソニーのフラグシップマシンDTC-1500ES。
オーバーラップ・スタガード方式16fs18bit4D/Aコンバーター、4ヘッド4D.Dメカニズム、A/D独立電源を搭載し非常にブ厚く密度感のあるサウンドを奏でてくれる。
今でも第一級のレコーディングマシンで、民生用一体型DATでDTC-1500ESを超えるマシンはほぼ皆無に等しいと思われる。

<購入の動機>

・・・欲しかったから。これでは理由になったいませんね。
昔から高音質レコーディングマシンを所有したい願望はありました。
ただ、DATは高嶺の花で学生の当時にはとても手が出ませんでした。
想いは募り、97年晴れて社会人になった夏、淵野辺にある某オーディオショップにて中古コーナーでこのDTC-1500ESと遭遇しました。
5分間考えた結果、現金一括15万円(不確かなんですけど)を支払っていました。
特売コーナーにあったシャークワイヤのRCAラインケーブルも一緒に買ってシアワセいっぱいをバイクにくくりつけて家路に向かいました。
国道246号線の舗装が荒くて不安もいっぱいでしたけど。
新品のDTC-2000ESが買えるかもしれない値段でしたが・・・
<DTC-1500ES購入後に起きた不幸?>

どんなに良く出来た工業製品でも使用年月が経てば各部が痛み、故障へとつながります。
私が入手したDTC-1500ESはアタリかハズレか、トラブルが頻発しました。
(1) 98年春 再生中に時々盛大なエラーを発生するようになった。
(2) 99年冬 録音中に突然「CAUTION」が表示、全ての動作を受けつけなくなる。この時点で初の入院。
(3) 99年夏 再び再生時に盛大なエラーを発生するようになり、同時に「CAUTION」も表示される。
2度目の入院ついでにオーバーホールも依頼。7万円程度かかりました。
(4) 99年秋〜00年春 結局、再生時のエラーが解決されないので入退院を繰り返す(回数不明!)。
ソニーサービス曰く「症状が再現されないので見込み修理を致しました・・・」このセリフは耳にたこが出来るくらいによく聞かされました。
「見込み修理」で交換された部品は、「回転ヘッド(オーバーホール直後に!)」「録再RFアンプ」「再生RFアンプ」「電解コンデンサー、多数」です。
交換された部品
スイッチ リールモータ
キャプスタンモータ 回転ヘッド
<使いやすい操作キーレイアウト>

録音機は録音、再生音質が優れているのは当然求められる性能ですが、意外と見落とされがちなのが操作のし易さだと思います。
このDTC-1500ESが同時代のDTC-77ESと比較して音質面では当然の事、操作キーの大きさ、配置にも細やかな気配りがあると思います。
付属のワイヤレスリモコンに頼ることなく全ての操作を本体のキーのみで行える事は確実な録音作業を行う上では重要な事だと思います(とは言いながら生録しないのですが)。

再生キーが中央にあり、それを取り囲むように早送り、巻き戻しキーが配されています。
DTC-77ESのそれと比較して大きな早送り、巻き戻しキーは微妙なテープ送りの際に抜群の操作性を発揮します。
ジョグダイヤルにはかなわないと思いますけど。

ID総操作部は上段にWRITEキー、下段にERASEキーがあり各々の左側にはLEDが装備されていて各ID操作時に分かりやすく状態を教えてくれます。

ディスプレイの左側にはテンキー操作部があります。
DTC-2000ESをはじめとする比較的新しいSONY DATデッキには装備されていないキーです。
基本操作部。
各種ID操作部。まとまっていて使い勝手は良好。
テンキー操作部。
<便利な機能??>

(1) fsマップ


これはどのサンプリング周波数がテープのどこの位置に記録されているか、テープは現在どの辺を走行しているかを視覚的に確認できる機能です。
ピークメーターを利用したバー表示はfs48では下段のみ、fs44.1では上下2段、fs32では上段のみの表示になります。
下の写真の場合ではテープの全編がfs48で記録されていて、現在は3/4を少し過ぎた辺りを走行していることが分かります。

(2) ID6(コピー禁止)表示


MODE+6を押すと下のような表示が出ます。
ID6 00はコピー許可
ID6 10はコピー禁止
ID6 11は一世代に限り許可という意味です。

(3) 電動ボリューム

これぞDTC-1500ES唯一(多分。未確認)の装備ではないでしょうか?
まあ、全然大した事ではないのですが、付属のワイヤレスリモコンでヘッドホン・外部出力(可変出力)のレベル調整が出来ます。
単なるお気楽機能です。
余談ですが、ポータブルDAT,TCD-D100+システムアダプター,RM-D100Kの組み合わせの場合、DTC-1500ES付属のリモコンでTCD-D100のボリュームを調節する事が出来ます。
だからどうした?と言われても・・・
<録音、再生音質>


民生用では最高クオリティを誇る録音規格であってデジタル入出力を用いて録音すればオリジナルの音源とコピーテープを聞き分けられないほどソースに忠実な記録、再生が可能です。
ソフトメーカーがDATの登場を恐れ、SCMSでデジタルコピーの規制を受けるようになって初めてCDからのデジタルコピーが許された理由が理解できました。

ただ、録音は一筋縄ではいきません。
このデッキは何故かQコードデコードがないのでSTART IDを自動書きこみにしておいても書きこまれない場合もありますので、その時はマニュアルで書きこみをします。
全曲にSTART IDを書きこみしたら「シフトリナンバー」をしてプログラムナンバーをふり直しながらSTART IDを0.3秒テープの頭よりに振りなおします。
シフトリナンバーが終了したら全曲頭出しをして、頭出しをした時点で曲のアタマの途切れをチェックします。途切れていた場合はマニュアルにてリハーサル機能を駆使しながら修正します・・・・結構タイヘンです。
DATが一般に支持されなかった理由にもなるのではないでしょうか、この複雑な作業行程は。

再生時には「テープだから」というストレスを感じる事は全くありません。
ディスクメディアには当然劣りますが、アクセスは非常に早いです。

<DTC-1500ES 主な仕様>
テープ デジタルオーディオテープ
ヘッド 回転4ヘッド(録音・再生用:2ヘッド、アフターモニター用:2ヘッド)
録音時間 標準120分、長時間240分(DT-120にて)
テープスピード 標準:8.15mm/S、長時間:4.075mm/S
ドラム回転数 標準:2,000rpm、長時間:1,000rpm
エラー訂正方式 ダブルリードソロモン
サンプリング周波数 48kHz,44.1kHz,32kHz
伝送レート 2.46Mbit/sec
チャンネル数 2チャンネルステレオ
量子化 標準:16bit直線、長時間:12bit非直線
周波数特性 標準:2Hz〜22kHz
長時間:2Hz〜14.5kHz
信号対雑音比 標準:94dB以上、長時間94dB以上
ダイナミックレンジ 標準:94dB以上、長時間94dB以上
全高調波歪み率 標準:0.004%以下、長時間:0.075%以下
ワウ・フラッター 測定限界以下
消費電力 46W
最大外形寸法 470×145×380(幅・高さ・奥行き)
重量 17.5kg
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